みずのそこ
aquascape

いってき、いってき

2024年9月10件]

マリオネットホテルの感想メモと次の配信で確認したいところ。順次追記。9/21夜公演。
最後の画像は全景配信の初見メモ。

全体的な話。
セットがクラシックかつかわいくて、ほんのりホラーみもあってとてもよかった!  わたしは場の動かない話(密室劇? 室内劇?)が好きなので、そういう意味でも好きな話だったし、その「場」が素敵なお部屋ならなおうれしい。
お衣装もみんなよかったな。フリーダのスカートのひるがえり最高! フランチェスカのスカートはふくらみとたわみが最高! あと、どうもケープが好きだなと最近自覚していたところにダリちゃんのコートも最高だった!


ダリとフリーダが中心の話な時点でそれはそうなのだけど、隙あらば曲でグランギニョルとの繋がりを嗅がせてくるのなかなかだったな…音楽は感覚にうったえかけてくるので…防御貫通で効果が入る。

とはいえ、例のシーンのアレは、わたしは言われているほど動揺なくて。
(なべて結婚とは取り返しのつかない過ちである、という線でもまあ…というのは置いておくとしても)
今まで作中でどういう意味を持たされてきたとしても、「音楽」なので、祝福の音色としてアレンジされているならそういうことなんじゃないか?という気持ちもあり。だって感覚としては気持ちよく聴けてしまうから。(追記:お膳立てがどうあれ、本人たちの感情とのせめぎ合いでああなっているのであれば、あのシーンってもしかして運命と個人の意思のバトルシーンなのかもしれないな…ムンク氏のセリフで運命があるならみんな人形だよっていうのあったし…フリーダ様は意思のちからを信じて生きるタイプだし…)
あと…なんていうのか…生きていくうえでのどんな選択だって、取り返しがつかないという点においてはどれも等しく、それが過ちであったかどうかというラベル付けは、過去として振り返ったときにはじめて成立するじゃん…命のやりとりとかは別として…。1秒後かもしれないし10年後かもしれない、1000年後に振り返るのかもしれないが、とにかく、選択したその瞬間にはまだ答え合わせは成立しない。フリーダの言う予知夢が本当に予知夢だったとして、「途切れて」いるからには彼女にとっても、あの瞬間には過ちでもなんでもなく。
ひとりだけ、エゴだけは、あの瞬間にも絶望と対峙していたのかもしれず、あの場面で「ライネス」がいわゆる「ライネス」の効果を持つのであれば、エゴにとってはそうだろうよ、とは思っている。

個人的には、(グランギニョルでは愛加さんが兼役のほうで歌った)「黒き夜」をフリーダが歌ったことのほうが衝撃でかかったな。グランギニョルの中で本格的にグランギニョルが開始したのはあのシーンからだと思っているため…。
それとラストの梅津瑞樹劇場でトラジェディが回旋し出したところは、このエンディングからグランギニョルのオープニング直結なんだと思考でなく感覚に叩き込まれた感があった。

そう、梅津さん。全景配信を見た時は、梅津さん普通にありとあらゆる梅津さんをやっていらしてすごいなあ(すえみっさん楽しかっただろうなあ)くらいの感想だったのだが、現地でしかも前方センター付近という位置で見た梅津さんのTRUMP降臨シーンあまりにものすごくて「これは見たことのない梅津瑞樹だ…」と目が釘付けでしたね。見られてよかったし、こういうの見たかったとも思った。
これがやりたかったから梅津さんだったのか、梅津さんだったからこれをやったのかは知りようもないが、陳内さんとの無二の相方役をつとめたことがあり、山浦さんとばちばちの舌戦を演じたことのある(しかもすえみっさんの脚演で)梅津さんが、TRUMP…というのは後からやっぱり思ってしまったしちょっと呻いた。中の人がいるお話って…こういうところもちょっとおもしろいな。

とうとう梅津さんがTRUMP出るぞ!となったとき、こんなこと言ってたけど、ここまでとは思っていなかったよ…。
(あの日はじ繭でグランギニョル見る前にヴァニタスなんて名前のひとが端役なわけなくない?って思ったものだけども、いま、エゴなんて名前のひとがキーマンじゃないわけなくない?という気持ち)
午後7:31 · 2024年6月7日
x.com/3000_meters/status/179902645545803...

エゴとシャルロッテ、次の配信でちゃんと確認したい。エゴ/エマの綱引き具合・共存具合をシャルロッテから測れないかなとちょっと思っており…
・エゴが、他者とのあいだにシャルロッテ挟んでいるように見えていたけどいつもそうなのか。相手によるのか。
・シャルロッテおねんね中に直接会話した相手は誰だったか。
・シャルロッテを携えたエゴと、単独のエゴで、違いが見えるか。

エゴの名前ってもう「エゴ」である時点でインパクト特大だけど、他の人たちのように画家の名前に元ネタあるんだろうか。フリーダがフリーダなのだから、エゴもあってもいいんだよなあ。…で、しばらく考えてみてエゴン・シーレが近似値かなと思ったり。(幼少期は自分の姉妹に挟まれていて、結婚後は妻の姉とも繋がりあったというあたりとか)
そういえば、上司部下で同じ画家の名前(元ネタ)分けて使うんだ?と思ってたら舞台上で一体存在になっていてびっくりしましたね…そんなことある?(あった)

イニシアチブによる人格コピーのわりと詳細な説明が今回出てきたけど、思ってたより面倒だったし、完コピではなくどちらかというと「継承」に近いものだったのは意外だったかもしれない。コピーというよりむしろ洗脳に近いと思ったんだけど、人格ごと入り込むんだよね…むずかしい。
クロードの場合は1世代きりだからいいとして(コピー先にコピー元へ対する濃いめの感情があるけどそのぶんのブレが出たりはしないのかな、とは思っている)、ダミアンストーンの場合脈々と継がれているからちょっとずつズレてオリジナルから離れていってるでしょ…。
あと、トランプ降ろしたら依り代(便宜上、依り代と表現)の肉体まで不老不死になるのどういうしくみなんだ…

あ、あと、イニシアチブ実験を断固拒んだエゴはエゴなのか。フリーダのリクエストに従って「歌って欲しい」と命じたのはエゴなのか。エゴの中にイニシアチブリング通ってる回路(人格)と通ってない回路があるわけじゃん…拒んだときは「通らないから」だったとしたら…? あと、フランチェスカのイニシアチブとエマ・ダミアンのイニシアチブは同時に存在していると思うんだけど、同じ回路通ってる?
ええと、シルベチカとリコリスって普通の(?)多重人格だったと思うんだけど、あれでファルスのイニシアチブが通ったり通らなかったりするのなら、エゴの内部にも、エマ・ダミアンだけじゃなく、エゴ自身の分裂人格があって、イニシアチブが通ったり通らなかったりする、のか? あー、お姉様の幸せを願うエゴと、「美しい死」に魅入られたエゴはもはや分裂している、とか? シャルロッテもたぶん何らかの分裂エゴに近いものなんだと思うんだよな…

追記:イニシアチブリング通っててトランプを降臨させたのがエマさん人格で、お姉様にイニシアチブ通せないのがエゴくん人格と最初考えたんだよね、そうするとフリーダに「黒き夜」歌わせた選曲までエマさんかもしれなくてぞくぞくするな、と。ただ、フランチェスカにこき使われてるのもエマさんになっちゃうのでちょっと面白くなってしまって…もうちょっと別の分裂人格も考えに入れたくなったのだった。

追記:
フリーダとエゴが姉弟でどちらも繭期時代に予知夢のイレギュラー持ちだったけど、血縁で同じ症状(能力)が出やすいみたいなことあるんだろうかと思ってぽちぽちぐぐっていたら、オズとサトクリフの兄弟設定に言及しているすえみっさんのツイートに行き当たってしまった…あそこもまあ、どちらも未来視の一種だよね…
そして、シルベチカも自分の死という予知夢は見ているんだよなあ…
 フリーダ:予知夢(自分の未来)、アレン症候群
 エゴ:予知夢(フリーダの未来?)、アレン症候群、(多重人格を疑っている)(わたしが)
 オズ:未来視(キキの向こうに遠い未来のガーベラを見る)
 サトクリフ:未来の死を見る(触れた相手のだっけ?)
 シルベチカ:予知夢(自らの死)、二重人格(リコリス)

追記:モネ卿が条件満たした人数揃えるのに15年もかかってしまったみたいなこと言ってたけど、アレン症候群かつダリちゃんの縁者、という部分で、元デリコ家使用人だったホテリエのみなさんは、ダリちゃんとの縁を結ぶためにモネ卿がデリコ家に斡旋してたとかもありそうね。

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20240922141617-yaburing.png土曜日に持ち帰ったさまざまなお土産や密輸品等、思い出の品たち。

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そしてマリオネットホテルにチェックイン。おもしろかった~!
TRUMPシリーズはじめての友人と一緒だったのだけど、とっても楽しめたようでよかったよかった。基本設定のレクチャーもあったし、今までふわっとしてた設定が細かく明かされた部分もあったから、ここから入るのもわかりやすくてよいかもしれないな。(ラスト付近のあれこれから何かを察して「この後のお話見たくないよ~!」」と言われるおそれはあるけれども)(言われた)20240922141557-yaburing.png

帰り、電車に乗る前に塩分とアルコールが欲しくて飲食店あるほうにふらっと歩いて行ったら、えっ、デリコ?? となって入ったバル。ふらっと入ったけどいいお店だったのでまた行きたい。どうも、一部の繭期の方には知られたお店みたいだったな。202409221415571-yaburing.png 202409221415572-yaburing.png 202409221415573-yaburing.png

これは観劇前の糖分補給。期間限定出店のカフェだったけど、ケーキとソースとトッピングを選んでオーダーシートを作り、味変しながら食べるというコンセプトのお店でおもしろかった。ケーキもおいしかった。202409221415574-yaburing.png

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お久しぶりの未来科学館。
リニューアル後初めてだったけど、時間の関係で常設はまた今度に。

展示の最後にオリジナル刀剣男士を出力させるコーナーがあり。大福切丸々、みたいな名前にしたいなあと言っていたけど、あまり大福っぽくない子が顕現した。涼味があるし、どちらかというと葛切丸という感じか。20240922141515-yaburing.png 202409221415151-yaburing.png月と地球のツーショット

202409221415152-yaburing.png展示内容は充実していて面白かったんだけど、子ども向けのひらがなパネルから何の前置きもなく分子の結晶構造の話(たぶん)まで、レベル感がゾーンによってがたがただったの逆に面白くなってしまったな。
最後のお部屋の今剣先生のナレーションでちょっと泣きました。

移動して心伝コラボカフェ。
シブツタでやるようになってから、普通にごはんが美味しくて助かりますね、もちちかさん202409221415153-yaburing.png友達が頼んだ孫さんのドリンク、小枝(菓子)とミントがあしらわれており、「枝葉じゃん」「飲んでいいものなの?」という会話が発生した。

202409221415154-yaburing.pngセットの模型に舞台幕のたぶん時系列の設定が記載されていた。幕と映像でめまぐるしい転換のある作品だったからな。こういうものが見られるの大変うれしい。

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いっこまえの記事に一緒に書くのちょっと(画像に対して)ひどいような気がしたので分ける。

そういえばわたし、カップリング萌えというものへの本格的な目覚め、見立ての文脈からだったと思うんだよな…。
感情のことを言われてもよく分からないけれど、見立ての文脈でAとBの関係性を読み替えることはとてもよくわかる、と、今でもときどき思う。任意のふたりをいったん概念に昇華した方が腑に落ちるみたいなことを昔はよく言っていたな…

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202409151905121-yaburing.pngいちばん好きだった作品はこれ。影もうつくしいな。

「見立て」というものに心惹かれるのはどこからくるんだろうな、と思ったりもした。今回の田中達也さんも、先日見に行った鈴木康広さんも、見立てを作品に仕立てている作家さん。
なんか、高校時代に百人一首とか読むの好きだったんだが、あのあたりにも見立ての文脈あるよね。

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アムネスティに申し込んでいた人権パスポートが届いた。
先月、ステーションギャラリーにフォロンを見に行ったら、世界人権宣言の全条文とそれにつけられたフォロンのイラストの原画が展示されていた。条文の和訳も谷川俊太郎さんということで、どこかにまとめて掲載されているかなと検索してみたら、パスポートの形式で頒布されていることを知った。
これでいつでも、人権って具体的にはどういうものなのか、にんげんとにんげんのあいだで大事にされるべきことはなんなのか、確かめることができる。
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小中学生の頃から貧血だと言われてつづけてきた人生だったし、2年前?の健康診断ではとうとう貧血D判定をくらっていた自分が、本日、検診後の結果と指導の説明時間で、なんと、基準値内と言っていただけた! えっ本当ですか!って喜色満面で反応してしまった。貧血じゃないわたし、こんにちは!
毎朝欠かさずミロを飲み続けたのもよかったと思うが、月経の回数がだいたい1/3くらい、1回あたりの日数も2/3くらいになってきてるもんね。指導医さんも月経減ってますからねそれも大きいですねとおっしゃっていた。やっぱり毎月生命力削がれるんだよ、あれは…。
年齢を重ねることで「あきらかに良くなる」「身軽になる」ことがあるのって、いいなあ。このまま、別の要因で貧血と再会しないように気をつけていこう。

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スパンアートギャラリー「種村季弘没後二十年 綺想の美術回廊(第一部)」
都美「大地に耳をすます 気配と手ざわり」
20240907152223-yaburing.png種村氏生前に交流のあった作家さん等の作品を集めた展示。澁澤龍彦、瀧口修造、星新一、稲垣足穂らと交わした書簡なども見ることができた。
書簡の相手先各位の並びや、四谷シモンさん、金子國義さんなどの作品が置いてあるのはわかるんだけど、それ以外にも、わたしが澁澤や種村の本を読むようになる(高校時代)以前、MOEとか詩とメルヘンのラインで知っていた(中学時代)作家さんここに繋がってたんだ…が、今更のようにあって、なかなかだった。滑り込んでおいてよかったな。

最近、一周回って、十代の頃に好きだったものに繋がってるとか、触れるものが先祖返りしてるみたいなことが、ちょいちょいある…

202409071522231-yaburing.png都美。先に見に行っていた家族から、とても良かったと聞いていたのだけど、本当に良かった。
5人の作家さんの作品が、ひとり1室で展示されており、それぞれのボリュームがちょっとした個展。じっくりと味わうことができたのもよかった。

北の果てに移住した人の作品のあとに、南の島に移住した人の作品を見ることになったの、なかなか、こう、自分の中で感じ取って、噛み砕くものが多かったな…という感じもあった。
以前、横須賀でミロコマチコさん見た時、こんなキャプションがあったけれども、
x.com/3000_meters/status/149235312589813...
今回見た作品に、「たくさんのいきものでできている体」というのがあって、ついに…たくさんのいきものがどうじに! という感動もありました。

以下、妄言(何かの展示を見て自分の中に思考や言葉がうずまくとき、作品はきっかけにすぎないので、それらの思考や言葉はすべて作品の感想ではなく、わたしの妄言…)
・死と生というのは「いのち」というひとつの現象の裏と表であって、ただ、見る角度が違うだけだと思うのだけど、この都美の展示、特に川村さん(北の果て)とミロコマチコさん(南の島)の作品は生の側からのものだなあ。ただ、こう、押しつけがましい感じはそんなにしなかったな…生の側のものを押しつけがましい、眩しすぎ、と感じることはままあるのだけど。
・北のいのちといのちは表面で触れ合う、ぶつかり合うイメージ。内面を開くとはそれは内臓のことであって、いちばん熱い部分を見せたら、そのあとは冷たくなっていってしまう、というような…。
・南のいのちはいきなりがばっと両腕とこころをひらいてくるイメージ。おくちも開いている…。腹とかくちのなかとか、やわらかくてあったかいところがいきなり剥き出し…。
・冷たい風に梳かれて輪郭を薄く削がれている時にもっともいのちのかたちがはっきりするような気がする、というわたしの感覚、やっぱりどちらかというと北の側なんだな…

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