月灯りにけぶる睫毛にふちどられ、ぱちくりと驚きのまばたきがひとつ。名とて変わるか、なるほど、そうか…。そうかそうかと繰り返しつぶやく口もとは、やがて、ほのかな笑みのかたちを浮かべるのだった。澄んだ虫の音がりんと響いた。 2015.10.15(Thu) 19:02 twlog_3k