みずのそこ
aquascape

いってき、いってき

月灯りにけぶる睫毛にふちどられ、ぱちくりと驚きのまばたきがひとつ。名とて変わるか、なるほど、そうか…。そうかそうかと繰り返しつぶやく口もとは、やがて、ほのかな笑みのかたちを浮かべるのだった。澄んだ虫の音がりんと響いた。

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