砂糖菓子ほどの感触もなかった。かかとの下で崩れた花は、淡雪のように脆かった。点々と落ちている淡い色のものをひとつずつ踏んでゆく。ほどける間際に立つ声は聞こえなかったことにした。きみがこうして言葉を枯らしているうちは、知らないふりを貫く構えだ。届けようとしないものは届かないのさ。 2016.2.15(Mon) 07:51 twlog_3k