みずのそこ
aquascape

いってき、いってき

展示室内には大きく組み上げられた「装置」が立ち並んでいるけれど、主題として提示されているのはそれらの「装置」や空間を流れ、震わせてめぐるごく小さな、かすかな何か…電気、磁力、波、音、風、光など…であったと思う。ときには、その微細なちからの蓄積が「装置」を動かし、相互に作用する。装置そのものではなくて、現象が展示されていた、という言い方もできるかも。
とても静かでとてもかすかでとてもゆっくりした目に見えないピタゴラスイッチ、とも思っていた。20241123124953-yaburing.png 202411231249531-yaburing.png風にひらめきつづける「立体」の「一瞬」を、スキャナとモニタによって平面化しつづける装置。現象と記録。しばらくここに張りついていた。

アーティゾンの収蔵作品とのコラボレーション的な部分もあり、特にクレーとコーネルの馴染みがよかったように感じた。デュシャンははっきりと本歌取りした作品があったのでまあ別として。

おとなりの戸田ビルがオープンしていたので帰りに立ち寄ってロビーの彫刻作品など見学。土曜だが祝日、という日取りのため、3Fに入居のギャラリー群はお休みで残念。
ここは、前のビルの解体からをずっとアーティゾンの窓から眺めつづけていて、いつも見ているけど立ち入れない区画だったため、「完成した建物のなかに入れる」ということがすこし不思議に思えた。

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